こんにちは、ロッソエブルージュエリーの店長YUKIです。今日は、宝石に関する証明書である鑑別書と鑑定書についてお話ししたいと思います。
鑑別書とは?
鑑別書とは、宝石の種類や天然か人工かなどを科学的に調べた証明書のことです。すべての宝石に発行可能で、宝石の本物であることを証明できます。例えば、ダイヤモンドの場合は、4C(カラット、カラー、クラリティ、カット)やフルオレッセンスなどの特徴が記載されます。
鑑別書を発行するには、専門の鑑別機関に依頼する必要があります。日本では、宝石鑑別団体協議会(AGL)に加盟している20軒ほどの鑑別機関があります。その中でも、信頼できる鑑別機関としてよく知られているのは、中央宝石研究所(CGL)やAGTジェムラボラトリーです。
鑑別書の料金は、宝石の種類やカラット数によって異なりますが、一般的には数千円から数万円程度です。納期も宝石の種類や混雑状況によって変わりますが、だいたい1週間から1か月程度かかります。
鑑定書とは?
鑑定書とは、宝石の品質や価値について評価した証明書のことです。品質や価値は市場動向や需要などによって変動するため、鑑定書はその時点での相場を反映したものです。鑑定書はダイヤモンドのみに発行されるもので、0.3カラット以上でないと発行されません。
鑑定書を発行するには、専門家や販売店から依頼する必要があります。日本では、日本宝石学会(JGA)や日本ジュエリー協会(JJA)などが認定する鑑定士がいます。また、海外では、国際的に信頼されるGIA(アメリカ宝石学会)やHRD(アントワープ世界ダイヤモンドセンター)などが有名です。
鑑定書の料金は、ダイヤモンドのカラット数や品質によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度です。納期もダイヤモンドの特徴や混雑状況によって変わりますが、だいたい1か月から3か月程度かかります。
鑑別書や鑑定書があるとどうなる?
鑑別書や鑑定書があると、宝石の本物であることや品質を証明できるため、安心して購入できるというメリットがあります。また、将来的に宝石を売却する際にも、鑑別書や鑑定書があれば、買取価格が高くなる可能性があります。
しかし、鑑別書や鑑定書がなくても、信頼できる専門家や販売店から購入すれば問題ありません。実際、鑑別書や鑑定書を発行する際には、宝石をルース(裸石)の状態にする必要があります。そのため、ジュエリーにセッティングされている宝石には、鑑別書や鑑定書を発行することができません。また、鑑別書や鑑定書を発行するには、時間や費用がかかります。そのため、すべての宝石に鑑別書や鑑定書をつけることは現実的ではありません。
鑑別書や鑑定書を発行する際の注意点
鑑別書や鑑定書を発行する際には、以下の点に注意する必要があります。
- 鑑別書や鑑定書は、発行した機関や人物の見解であり、絶対的なものではありません。同じ宝石でも、発行した機関や人物によって、記載される内容や評価が異なる場合があります。
- 鑑別書や鑑定書は、発行した時点でのものであり、その後の市場動向や需要などによって、価値が変動する場合があります。特に鑑定書は、その時点での相場を反映したものですので、常に最新のものを持っておくことが望ましいです。
- 鑑別書や鑑定書は、宝石の特徴を記載したものであり、宝石の美しさや感動を伝えるものではありません。宝石は科学的なデータだけではなく、目で見て心で感じるものです。自分にとって一番気に入った宝石を選ぶことが大切です。
まとめ
今回は、宝石に関する証明書である鑑別書と鑑定書についてお話ししました。鑑別書は宝石の種類や天然か人工かなどを調べたもので、すべての宝石に発行可能です。鑑定書は宝石の品質や価値を評価したもので、ダイヤモンドのみに発行されるものです。
鑑別書や鑑定書があれば、宝石の本物であることや品質を証明できるため、安心して購入できます。しかし、信頼できる専門家や販売店から購入すれば、鑑別書や鑑定書がなくても問題ありません。また、自分にとって一番気に入った宝石を選ぶことが大切です。
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