プロの彫金師が教えるシルバー 925(銀)アクセサリーの黒ずみ洗浄と磨き方
お気に入りのシルバーの指輪やネックレス。しばらく放置していると黒ずみや汚れがたまってしまいます。
でも、シルバーアクセサリーはお手入れ次第で、長く綺麗に保ったり、元の輝きに戻すことができます。
ここでは、プロの彫金師によるシルバーアクセサリーのお手入れ方法を紹介します。
シルバー変色の大きな原因は硫化
シルバー黒く変色する原因は
シルバーが空気中の硫化水素と化学反応を起こし、「硫化銀」という物質に代わるからです。
硫化銀の被膜ができると本来の銀色が隠れ、変色して見えるのです。
シルバースプーンなども放置をしていると黄色から茶色そして黒色に変色していくのは硫化が原因なのです。
シルバーに硫黄系の温泉は絶対避けてください。
シルバーはどんなに磨いても、表面から硫化していきます。
その性質を利用して、彫刻をしたシルバーアクセサリーは
立体感を出すために硫黄溶液に漬けていぶし仕上げにしたりします。
硫化溶液にすぐに反応するため、硫黄の温泉に入るとすぐに真っ黒になってしまいます。
その為、硫黄が含まれる温泉にはいる場合は、シルバーは外して下さい。
※ロジウムメッキをしたシルバーでも、メッキが薄くなっていたり、使用キズのところから
変色しますのでお避け下さい。
簡単手軽にシルバーアクセサリーの黒ずみを綺麗にする方法
●重曹・アルミニウム・熱湯
◎適合アクセサリー:彫刻で凸凹しているデザインやシルバーチェーンなど細かくて磨くのが大変なもの。ダイヤモンドOK。
×不適合アクセサリー:天然石付きアクセサリー。天然石は水に弱いものや熱に弱いものが多数ございますのでこの方法はお避け下さい。
用意するもの:
重曹(またはベーキングパウダー)大さじ1、アルミニウム・耐熱皿(今回は陶器のお皿)・60℃~80℃のお湯100ml~200ml。
重曹は薬局やスーパーや100均でも購入できます。
1)耐熱皿(陶器のお皿)にアルミニウムをかぶせます。
2)黒ずんだリング(指輪)を入れて、重曹を大さじ1程度入れます。
3)熱湯を少しずついれます。容器にもよりますがアクセサリー全体が浸るくらいがいいでしょう。
ジュワジュワと炭酸ガスが出てきます。だんだんと泡の出方が少なくなってきますが
泡が出ているときは化学反応を起こしています。
水酸化アルミニウム・水酸化ナトリウム・炭酸ガス・水素が発生する
この水素(H2)が銀製品表面の酸化銀(Ag0)を還元して、ピカピカの銀(Ag)と水(H2O)に変わる。
4)割り箸などでたまにお湯をかき混ぜて濃度を一定にしながら5分~10分ほど放置。
5)ぬるま湯で綺麗に洗い流し、柔らかい布やティッシュで水分が残らないように拭いてください。
6)全体がきれいになります。細かい溝や凹凸があるジュエリーも綺麗になります✨
※水分が残らないように、必ず綺麗にふき取ってください。最後にドライヤーで乾かすのもおすすめです。
※天然石が入っているものはお避け下さい。ダイヤモンドのみ洗浄可能です。
シルバー磨きクロス(銀磨きクロス
◎適合アクセサリー:平らなリングや凸部分を磨くのに適しています。
×不適合アクセサリー:ロジウムメッキなどのメッキつき。研磨剤でメッキが薄くなりますのでお避けください。
シルバーの硫化は、研磨剤入りシルバークロス(銀磨きクロス)などで拭けば
綺麗に磨くことができます。
※ロジウムメッキをしたものはメッキが摩耗して薄くなりますのでこの方法はお避け下さい。
・一番好きなジュエリー磨きクロス
数々のジュエリー磨きクロスを使ってきましたが
数年前から彫金師の先輩に教えていただいたお気に入りのクロスがあります。
CONNOISSEURSのJWEWLRY WIPE シルバーゴールド兼用できる使い捨てのシルバークロス。
使い捨てといっても黒くぼろぼろになって磨き傷がつきそうになったら新しいのに交換という頻度で
何回も使えるうえ、簡単に使い捨て出来ることから常に綺麗な状態で使えて傷も残らず綺麗になります。
25枚入りでコストパフォーマンスもよく、今までで一番使い勝手がいいのでぜひ使ってみて下さい。
研磨の粉がついても、コットンで拭けば磨き傷も残らず綺麗になりますよ。
当店ではお取扱いありませんが、こちらで送料無料でお得に購入できます。